2009年8月9日日曜日

北方四島:人道支援「受けない」 ロシア外務省、日本に通告

 【モスクワ大木俊治】ロシア外務省は7日、日本が90年代から続けてきた北方四島住民への人道支援は「必要がなくなった」として今後、受けるのを中止することを決め、在モスクワ日本大使館に通告したと発表した。

 外務省声明は一方で、「日露の隣接地域で人命や健康に危険のある緊急事態が起きた場合は、これまでと同様に双方が人道支援を実施する」としている。

 決定の真意は不明だが、日本が四島への人道支援を北方領土返還のための手段に利用しようとしているとの疑いが背景にある可能性がある。また四島を管轄するサハリン州では「経済発展で大国となったロシアが日本から人道支援を受ける必要はない」との議論も起きていた。

 北方四島への人道支援はこれまで日露間のビザなし交流の枠組みの中で行われてきた。しかし、今年1月、ロシア側が人道支援の日本代表団に出入国カードの提出を求め、日本側が拒否して引き返す事態が起きた。カード問題は5月に日露間の合意で決着したが、その後サハリン州政府が、人道支援の代表団に通常通りのビザ取得を求めると決定。日本側は受け入れず、6月に予定されていた四島への医療物資の提供が延期されていた。

 日本外務省筋によると、ロシア側は決定の理由について「(支援開始当初と違って)現地の社会情勢が正常化しているため」で、四島の帰属など政治問題とは無関係と説明している。

http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090808ddm002030066000c.html

北方領土返還はまた遠のきそうです!

0 件のコメント:

コメントを投稿